新宮東牟婁地方の中学生の軟式野球クラブチーム「新宮黒潮ベースボールクラブ」が先日、和歌山県中学校新人野球大会で初優勝し、来年3月に岡山県で開催の全国大会への出場を決めた。創部8年目。クラブチームに限定した全国大会の経験はあるものの、昨年から中体連主催大会への参加が認められ、今回、中学生軟式野球チームのチャンピオンを決める全国の舞台は初めて。
中学・高校の軟式野球の試合を見ると、ロースコアの僅差の試合が多い。硬式と違ってボールが飛びにくいため投手戦になりやすい。新宮黒潮は今大会、投手を中心に堅い守備で勝ち上がった。主将も監督も「守備練習には時間を割いている」と口をそろえる。まずは相手に得点を与えない、ピンチは最少失点で切り抜けることを重視し、守りからリズムを作って攻撃につなげるのが特徴だ。
連打や一発長打で得点を取り合う打撃戦は見ていて楽しいが、点が入りそうで入らず1点をめぐる手に汗握る攻防もハラハラドキドキで野球の醍醐味と言える。全国の舞台でも自分たちの普段通りの野球を貫き頑張ってほしい。
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