熊野本宮未来創造実行委員会は14日(日)まで、世界遺産熊野本宮館(田辺市本宮町)で、世界遺産登録20周年記念イベントのミニ企画展「熊野に息づく芸術の魂~中上健次の世界」を行っている。新宮市立図書館の協力のもと、作家・中上健次の写真や作品、本人が携わったイベントの関係資料などで、その功績を振り返る。観覧は午前8時30分~午後5時。
世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の登録20周年を記念して7日(日)に熊野本宮大社の旧社地・大斎原(おおゆのはら)で行うイベント「未来への七夕メッセージ」と並行して実施。同イベントでは中上健次の長女・中上紀さんが記念講演「世界遺産と中上健次」を行う。展示は、これとリンクした内容としているという。
渋谷典子さんが撮影した中上健次の大きな写真や、篠山紀信さんが撮影した、小説「地の果て至上の時」の原稿執筆の写真を展示。また、大斎原で本人が監修し行った野外劇「かなかぬち」やコンサート「都はるみin熊野神社」などのポスター、チラシ、当時のスナップ写真、都はるみ直筆サインなどもあり、当時の雰囲気を感じ取ることができる。中上紀さんの著作も同時に展示している。
なお、7日(日)の大斎原でのイベント「未来への七夕メッセージ」は午前9時から午後12時30分まで。午前9時から奉納奉告祭と熊野筆贈呈式、9時30分から九家隆宮司と高校生たちによる書道パフォーマンス、10時から中上紀さんの講演、11時からトークセッション「熊野の未来を語る」で行政、民間、学生、神社宮司など関係者が語り合う。先着500人、入場無料、予約不要。雨天の場合は熊野本宮館北棟多目的ホール(定員100人)。