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社説「事故のない夏へ意識を」

 この夏も猛暑は避けられそうにない。梅雨明けはもう少し先だが、ここ数日は気温の高い日が続き、熱中症の危険が高まっている。新型コロナウイルスの「5類」移行により、各地でイベントが再開し、これから来月にかけて夏祭りや花火大会が続く。日中の時間帯はもちろんだが、夜でも熱中症の危険があり、油断することなく自己防衛に努めることが大切になる。

 当地方の水浴場は昨年まで、コロナ禍により閉鎖や規模縮小としていたところが多かったが、今年は例年通りの開設となり大勢の人でにぎわうことが予想される。熱中症とあわせて注意したいのが水難事故。先日、和歌山県日高川町で、家族で川遊びをしていた児童が流されて死亡する痛ましい事故があった。雨の影響で川の水が増水していたという。当地方でも過去に水難事故の発生で尊い命が失われることがあった。慣れ親しんだ海や川でも、日によって条件が異なるため、「自分は大丈夫」というような慢心は捨て、それぞれ監視員の指示に従って決して無理はしないことが求められる。

 人の動きが活発になるにつれ、交通量も増える。7月11日(火)~20日(木)は和歌山県、三重県ともに交通安全運動が展開される。夏休みに入れば、旅行や帰省で当地方の道に不慣れなドライバーが増えるほか、暑さによる体の疲れで注意散漫になるなど、この時期特有の危険も加わる。体調がすぐれない時は運転を控えることと、少しでも疲れたら休憩を取るよう努めてほしい。どこに出掛けるにも交通量が多いことを踏まえ、少々の渋滞になっても大丈夫なよう、時間に余裕をもった運転計画を立てることもリスク回避の一つになる。

 また、新宮署管内では幹線道路の国道42号、市町村道に次いで、駐車場内での事故が多いのも特徴で、特に商業施設など車の出入りが激しい場所では十分に注意が必要。同署では「店舗入り口に近い場所に駐車したいという心理が働くが、少し離れても駐車スペースに余裕のある場所を選ぶことで心にゆとりが生まれる」と伝える。

 コロナ明けの夏休みを事故なく楽しく過ごすため、一人一人が意識するとともに、各自治体にはさまざまな広報手段で注意喚起をしてもらいたい。

      7月 7日の記事

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