4年ぶりの紀北町の行政報告会が終わった。挙げられた問題は住民に身近で顕在化しているものが多い。2会場以上で挙げられたテーマは、「子育て支援の充実」「獣害対策」「交通手段の確保」の3項目。
子育て支援策は町としても積極的に取り組んでおり、「コロナ対策の交付金を活用して充実してきた」と答えている。裏を返せば、保育料や給食費の無償化は交付金がなければ実施できていたかどうか。
一番多かったのが獣害対策で、集落支援員による対策を評価する声もあったが、特に問題なのがサル。山口市で人が襲われたケースは記憶に新しく「子どもに被害が出てからでは遅い」と危機感を訴える声もあった。
町内の公共交通はコロナ禍で状況が激変している。国の制度も変化していくが、基礎自治体はその変革期に対応しなければならない難しさがある。
どれもこれも切実な問題だが、予算には限りがあり、十全な対応は難しい。町民に寄り添いながら、ともに解決していく姿勢を崩してはならない。
(R)