尾鷲市教育委員会が全国学力・学習状況調査の結果を公表した。小中学校とも、国語、算数(数学)の両方で全国平均の正答率に届かなかった。実際は設問1つ分の差もないのかもしれないが、地域住民として「全国平均並みに」と思う。
より課題なのは、家庭学習の習慣に関して。小学6年生で平日1時間以上家庭学習をしている児童は県平均を大幅に下回る。時間が長ければいいというものでもないが、家庭学習不足が平均正答率の差になっていると読める結果になっている。
学生時代に家庭教師や塾講師のバイトをした。テストの点が伸びない子どもは、やはり日々の学習時間が不足している。逆に言うと「やればできる」生徒が多かった。ただ、小学校時代のつまずきを高校入試で取り戻すのは極めて困難。
テストの得点とは別に基礎学力は必要で、小学校時代の学びが重要になる。いかに知ることに興味や関心を持てるか。「分かると楽しい、できるとうれしい」が実感できれば、自発的な取り組みにもつながる。
現場ではさまざまな工夫が行われている。小学校に入学した時から、そのような学習を積み重ねていく仕組みが作られることを期待する。
(M)