新宮市長選と市議補選(欠員1)がいよいよ17日(日)に告示される。市長選に立候補を予定する3陣営は先月中ごろから動きを活発化させ、街頭活動や後援会チラシの投函など、それぞれの考えを市民に浸透させようと奔走。市議補選に立候補予定の3陣営も1議席を巡って動きが激しくなっている。選挙戦は1週間しかなく、しかも告示日翌日から期日前投票が始まるため、特に近年の選挙では、“前哨戦”でどこまでできるかが一つの鍵になっている。投開票は24日(日)。
市長選・市議補選の告示から2日後の19日(火)には衆議院議員選挙(総選挙)が公示される。こちらの投票日は31日(日)だが、公示日翌日の20日(水)から期日前投票が可能となり、市長選・市議選とかぶる。この期間中に期日前投票を利用する人は、市長選、市議補選、衆院選小選挙区、衆院選比例区の4種類(ほかに最高裁判所裁判官の国民審査あり)の投票を行うことになる。意中の候補の名前を別の用紙に記入してしまい、貴重な1票が無駄にならないよう注意が必要だ。
前回市長選で期日前投票を利用した人は1万490人で、投票者数1万7128人から見た割合は約61パーセントにのぼった。この時は投票日に台風接近が予想されていたため、最後の2日間でそれぞれ2500人を超える人が訪れて一気に伸びたが、今回も衆院選と合わせて1回の投票行動で済ませようと考える人は多いかもしれない。各陣営からしても、支援者に早めに投票を済ませてもらうことで現状分析ができることはメリットか。
一方で、投票先をまだ決めていないという人も相当数いるはずで、そのような人は選挙戦での各候補の訴えや、折り込みチラシ、新聞記事などを踏まえたうえで判断するのでは。似通った政策もあるが、その中身や財源の裏付けなどに着目して吟味すればどうか。
告示を目前に控え、各陣営の幹部や支援者に現状を聞いたところ、「接戦になる」というのが大方の声。コロナ禍で集会開催など人を集めることが難しい中、ネットをこれまで以上に活用しながらも、中高年齢層には街頭からの声やチラシでの訴えに力を注ぐ考えはどの陣営も同じようだ。