今月15日の年金支給日にあわせ、紀宝署と紀宝町高齢者見守り隊は同町内のスーパー店頭で、特殊詐欺被害防止を呼び掛ける街頭啓発を行った。ちょうどその日、三重県亀山市の50代男性が、有料サイトの未納料金に関するショートメッセージの電話番号に問い合わせて以降、現金合わせて7500万円などをだまし取られる被害にあっていたことが分かった。「なぜ」と疑問に思うような話。もはや高齢者だけではなく、誰もがだまされる可能性があるということか。
紀宝署管内で今年に入っての特殊詐欺被害の発生はないが、三重県内全体を見ると件数、被害額ともに増加傾向だ。被害者の約8割が誰にも連絡や相談しないまま被害に遭っており、詐欺を見破った人はだましの電話を受けたあとに、家族と話して嘘であることを確認したり、周囲に話をしたりして被害を防止しているという。
「自分は大丈夫」と思っていても、いざそのような電話がかかってくると慌ててしまうもの。ひと呼吸おき、家族や警察に相談することを約束事として、電話機の前にメモを貼っておくのも自己防衛手段の一つになる。
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