若者広場のトイレ“再生”
新宮市立熊野川中学校は25日、同町日足の若者広場内にあるトイレの壁面制作の完成式典を行った。式典の後、環境に配慮した風船100個を空に飛ばし盛大に祝った。
若者広場内のトイレは老朽化が進み地域住民から「暗い感じで入りづらい」との声が上がっていた。同校はこれを受け、「生徒に絵を描かせてもらえないか」と打診。了承を得て昨年から2・3年生10人が週1回の美術の時間を使って制作を開始した。
図案は2・3年生から募り、全校生徒と教職員の投票で選ばれた上位3つを組み合わせた。北側にヒマワリとこいのぼり、南側にハトとフィルム、東側にシカ、西側に少女と虹と「I♡KUMANOGAWA」の文字を描いた。
この日は、熊野川町の活性化に向けて活動し、普段から生徒たちと交流をもつ「チームくまのがわ」のメンバーも訪れ、下阪殖保さんが生徒たちに感謝を伝えた。
生徒会長の嶋一花さん(2年)は「こんな大きい壁に絵を描くことはなかなかできないので、今回描くことができて良かったです。自分の絵にあんまり自信がなくて見せるのに抵抗があったけど、いっぱい褒めてもらえてうれしかったし自信もつきました。広場を利用するときは、私が絵を描いたんだって毎回自慢しようと思っています」と笑顔で話した。
美術教諭の大江みどりさんは「授業でさせてもらったこと以上に地域と学校がすごく繋(つな)がっていることを改めて感じられる活動になったので感謝でいっぱいです」と述べた。