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安全な工事で無事完成を 国道422号下地トンネル着工

防災力向上にも期待
 
 紀北町島原の国道422号の下地トンネル(仮称)工事の安全祈願祭が1日に開かれた。一見勝之知事や鈴木英敬衆議院議員、尾上壽一町長ら約60人が出席し、事故なく完成することを祈願した。
 
 国道422号は同町東長島と十須を結ぶ道路。現在は松原橋を越えると民家の間を抜け、赤羽川に沿う形で大きく曲がりながら狭い道を通り、車両のすれ違いが困難な部分がある。松原橋付近から直線上にトンネルを掘ることで、安全性と快適性の向上が期待できる。現道は海抜8.7メートルで津波浸水区域だが、トンネルは海抜15~16メートルの部分に作ることで、防災機能も強化する。
 
 工事は、日本土建・平野・前川特定建設工事共同企業体が昨年12月に契約。トンネル288メートルと取り付け道路200メートルを建設し、令和9年2月の完成を予定している。総事業費は約19億円。
 
 一見知事は「多くの人のおかげで着工できた。防災に役立ち、地域の産業にとってもなくてはならない道路であり、一日も早いトンネルの完成が待たれる」とあいさつ。
 
 来賓の鈴木代議士は「紀伊長島町時代から、赤羽地区にとっては悲願の道路で、長く携わっている身としても、一歩ずつ形になっていることが喜ばしい。生活の根幹が良くなる道路であり、一日も早く、安全に施工してほしい」と話した。
 
 尾上町長は「町長になってから真っ先に言われた道路で、工事が行われることをうれしく思う。紀伊長島地区でも唯一浸水地域ではない赤羽とつなぐ下地トンネルは命の道で、復旧・復興の道となる」と期待を寄せた。
 
 祝詞を上げて玉串を捧げ、鍬(くわ)入れの儀で工事の安全を祈願した。施工者を代表して日本土建の田村賴一社長が「住民の皆さんが長く思いを持っていることをひしひしと感じている。工事に携わるものとして、住民に迷惑をかけないように、品質の高い工事をしていきたい」と決意を述べた。
 
 安全祈願祭の後、赤羽小中学生が『春風満帆』『子どもばやし』の太鼓を演奏して花を添えた。また集まった住民に餅3俵がまかれた。

      紀北町

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