雰囲気や景色 楽しみながら
新宮紀宝道路開通記念イベントとして11月30日、開通前に自由に歩いて散策できる「熊野川河口大橋フリーウオーキング」があった。新宮紀宝道路の全区間が開放され、地域から多くの住民が参加。真新しい道路の雰囲気やそこから見える熊野灘、熊野川などの景色を楽しんだ。
新宮紀宝道路は、紀宝町神内から新宮市あけぼのに至る延長2.4メートル(熊野川河口大橋821メートルを含む)の自動車専用道路。12月7日(土)午後3時開通予定。開通記念イベントは、新宮市と紀宝町の両自治体などで作る実行委員会が主催となって、開通を祝うために行っている。
今回のフリーウオーキング では、道路の供用開始後は体験できない自動車専用道路を歩行しての自由散策を実現。開始時刻の前から多くの人が訪れ、午前10時に新宮市側・紀宝町側の両側のインターチェンジが同時に開放され始まった。スタッフによる安全管理のもと、午後2時までにぎわった。
河口大橋の途中には、熊野川を背景としたフォトスポットも設置し、行列ができた。また、和歌山県と三重県の県境を示す標識もあり、見晴らしも良いことから、各所でそれぞれ写真撮影を楽しんだ。道路中央の仕切りを隔てて、新宮市から来た人と紀宝町から来た人とであいさつを交わす様子も見られた。
参加した40代女性は「天気も良く、景色が良かった。いつも熊野川の河原をランニングする時に工事している橋ができていくのを見ていたが、今回は初めて上から見ることができた。紀宝町に住んでいるが、生活圏が新宮市なので、特に佐野方面に行くのに便利になるのでありがたい」と話した。
田岡実千年実行委員長(=新宮市長)は「予想以上に多くの方に来てもらってありがたい。これだけ多くの皆さんこの道路に期待してくれていたのだという感じがする。道路が開通すれば災害に強い命の道、経済活性化の道など一石何鳥も効果のある道になる。これをきっかけに、よりよいまちづくりをやっていきたい」と語った。