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熊野三山各地で「能舞」 世界遺産登録20周年特別企画 無料で立ち見可能

 「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録20周年の特別企画として、25日(火)に熊野速玉大社、26日(水)に熊野那智大社・青岸渡寺、27日(木)に熊野本宮大社で、「熊野三山奉納公演『能舞』~日本の古典芸能と祈りの世界~」(同実行委員会主催)がある。熊野三山全てで、日本の古典芸能「能」が奉納される。観覧は誰でも無料でできるが、関係者・協賛者の観覧席の後ろで立ち見となる。
 
 熊野三山を含む「紀伊山地の霊場と参詣道」は、2004年7月に世界遺産に登録され、今年度で20周年を迎える。
 
 熊野と能には縁があるという。皇族のうち最も多く熊野御幸を行った後白河上皇は、住まいがある京都にも熊野の神々に来てもらいたいと、熊野から土や樹木を運び、新熊野(いくまの)神社を建立した。
 
 室町時代、そこで「観心猿楽」を行った世阿弥とその父・観阿弥の親子の芸が将軍・足利義満の目に留まり、彼らは手厚く保護される。後ろ盾を持った世阿弥は、猿楽の芸術をより高め洗練したものとして「能楽」を大成させていった。同公演ホームページでは「能楽は、熊野のご神縁により誕生したと言っても過言ではないかもしれません」としている。
 
 今回は、天下泰平や国土安穏、五穀豊穣を祈る芸能として神社・仏閣での慶事の折に演じられ、熊野でも室町時代から江戸時代まで頻繁に上演されてきた能楽を、かつてのように熊野三山の聖域で、神々に感謝と祈りを込めて能楽を届けたいと開催することになった。
 
 奉納は、これまで長年にわたり和歌山県でも能楽の普及活動をしてきたシテ方観世流能楽師の鈴木啓吾さん(重要無形文化財〈能楽総合〉指定保持者)と、30年近く熊野に通い、当地に造詣の深い作家・プロデューサーの天川彩さんとが中心となり届ける。
 
 演目は、速玉では「楊貴妃」、那智・青岸渡寺では「羽衣」、本宮では「巻絹」と、三山それぞれに縁のあるものをダイジェスト版である能の舞として披露する。また、各日ともそれぞれ開催地の宮司・住職と天川さんによる特別対談なども行う。
 
 時間は、速玉が午後4時~5時30分、那智・青岸渡寺が3時30分~5時、本宮が4時~5時30分。いずれも最初に神事として「神歌」の奉納、続いて火入れ式を行い、宮司・住職との対談などを行い、舞の上演となる。
 
 詳細はホームページでも確認できる。

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