和歌山県土砂災害啓発センター(那智勝浦町市野々)は31日(土)まで、夏休み企画として、特別展示「きいちゃんの夏期講習」を開催している。土砂災害について知識を深めてもらうため、子どもでもわかりやすい説明の展示として、親子で学べる内容となっている。
夏期講習の講義に見立て、パネルごとに1限から6限まででそれぞれテーマを立てて開設。1限では和歌山県の土地の特徴について、山が多くもろい部分が多くて雨が降りやすいため災害が起こりやすいと説明。2限目では土砂災害にも「土石流」や「地すべり」「がけ崩れ」「深層崩壊」などの種類があることを、図を示して伝えている。
3~4限目は2011年(平成23年)9月の紀伊半島大水害について、当時の雨の降り方をグラフで示したものや、被災地の写真などを紹介。5~6限目には、どういった対策を取る必要があるかなど、ハザードマップも示しながら説明している。
その他、「雑談」として1953年の昭和28年紀州大水害、1889年(明治22年)の水害など、歴史的な観点からも土砂災害について伝えている。
さらに、昭和28年紀州大水害と平成23年の紀伊半島大水害を写真で比較するVTRを上映。災害の様子、そこからの復旧・復興の様子など、時代や場所が違っても共通点があることなどをまとめた。
展示を見ながら記入できる簡単な重要度確認テストにも挑戦でき、記入して事務室へ持っていくと、記念品と交換できる。
同センター職員は「これをきっかけに、災害時には自分たちの住んでいるところでどんなことが起こるのかを見つめ直してもらいたい」と話した。