新宮市出身のプロギタリスト・尾崎力さん=東京都在住=が29日、新宮市新宮の丹福カフェで楽曲製作のワークショップを開催する。時間は午後1時30分から同2時30分まで。参加は無料。樹齢130年の紀州ヒノキで製作された「新宮ギター」を使って、ギターフレーズや作曲をレクチャーする。プロの技術を間近で見る貴重な機会となっており、主催者は多数の来場を呼び掛けている。また、店内では、新宮ギターの写真展も開催。こちらは午後1時から5時まで。
新宮ギターは、尾崎さんの同級生を中心に結成した「新宮ギターの会」が作製。「新宮の特産品である紀州材のギターを作ることで地域を活性化し、まちが元気になってほしい」との思いが込められている。定番モデルのフェンダーストラトキャスターを模したスタンダードな形で、ネックと本体に紀州ヒノキが使われている。
この美しい木地のギターを、尾崎さんの友人で新宮市出身のカメラマン・中嶋宏彰さんが撮影。中嶋さんは、普段モノクロフィルムで写真を撮り、バライタ紙に引き伸ばす昔ながらの手法で制作活動を行っており、このアナログな表現がギターの佇まいと合うと感じたという。
今回展示するのは9枚。撮影には、長男の琉平さんも参加したそうで、中嶋さんは「自然の光と生きた木の質感をうまく表現できたと思います。美しい銀と黒の色調を楽しんでいただけたら」と話している。会場では、紀州木材で作ったギター型の小物入れも販売する。
また、通信高校で勉強しながら自己流で絵を描いているGINさんの作品も展示。「馬」「シロ」など、家族のために描いた生き物の絵4点を出品する。GINさんの母親は「子どものころから絵を描くのが大好きで、コツコツと描き続けている作品をみなさまに見てもらえる機会を作っていただき感謝しています。思う存分楽しみながら夢に向かって描き続けていってほしいと思います」と話している。
尾崎さんが主催する「新宮フェスVol.7」は同日午後5時から、丹福カフェ2階のCAFE BAR「D.T Mama」で開催される(有料)。「子どもから大人まで夢や目標を持っている人が、自分のやりたいことを発表する場所を作りたい」をコンセプトに、尾崎さんによる演奏のほか、地元のバンドやダンスチームなどが出演する。