先日、知人の話で印象に残ったものがあった。普段から山歩きのような格好をして夫婦で市内を歩いていると、「神倉神社へ行きますか」「速玉大社は向こうです」などと声を掛けられることがたびたびあるという。観光客だと思い、声を掛けてくれる地元住民。「これもおもてなしの一つだな」とほっこりした気分になった。
和歌山県によると、昨年中に県内を訪れた観光客数は対前年を上回って堅調な伸びを見せており、コロナ禍前の水準にほぼ戻った。市内でもインバウンド(訪日外国人客)を含め、観光客の姿が目立つ。人口減少が進む当地方では観光による経済循環は必須で、自治体や関係機関も振興策に力を入れる。
案内看板の充実、荷物配送サービス、レンタサイクルなど、どれも大事な取り組みだが、そこに地元住民のおもてなしの気持ちが加われば、きっと満足度は上がり、リピーターにつながるのでは。何か困っているような場面に遭遇すれば、積極的に声を掛けてあげてほしい。口コミやSNSでPRしてくれるかもしれない。気候と同じく、心の温かな人が多いのが当地方の売りだ。
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