三重県内でツキノワグマの出没が多くなっていることから、県は9日から「クマアラート」を導入。状況によって注意報や警報を発令し、被害発生を抑止する。
ツキノワグマの出没件数は昨年度過去最高だったが、本年度はそれを大幅に上回る状況にある。
クマアラートは注意報と警報の2種類で、発表期間は2か月。
注意報は県内7農林事務所単位で、月単位で過去5年間の出没件数の平均値の2倍を超えた場合、またはクマによる人身被害の発生が懸念される場合に発令される。尾鷲農林水産事務所管内では、8月に5件以上出没すると注意報発令基準となる。県は
- ホームページや防災無線などを活用した注意喚起
- アウトドア施設などへの注意看板の提示
- 登山関係者、ガイドなどを対象とした被害防止の研究会の実施
—の対応をとる。
警報は、クマによる人身被害が発生した場合、原則市町単位で発令する。市町や猟友会と連携したパトロールの強化、被害防止のための捕獲(駆除)を実施し、クマ捕獲檻を市町へ貸し出す。
下河内にクマ出没 ツヅラト峠頂上にも
11日午前9時ごろ、紀北町島原の赤羽、下河内地区でクマの目撃情報があった。町農林水産課によるとそば蔵旭屋付近の住民が住居から、山際にいるクマを目撃したという。
また、12日午前6時30分ごろ、ツヅラト峠の頂上付近で、古道客がクマを目撃し、大紀町役場に通報。大紀町から紀北町に連絡があった。