クマ・サルの目撃情報が今年は多い。クマは特に全国的にも人里近くでの出没が取りざたされていたが、当地方では熊野川町や北山村で報告されている。
脅威への対策の第一歩は、相手のことを知ることである。幼い頃から北海道の自然の中で遊ぶ機会が多く、クマ対策は大人によく教わった。いわく、一部の人を襲ったことがあるなどの例外的なクマは除いて、クマも基本的には人間のことが怖いのだという。だから、山の中ではまずは出会わないために、クマ鈴を付けたり、定期的に大きな声を出したりして人がそこにいることを知らせることが重要。子どもの登山プログラムではよくしりとりをするよう促されていたが、あれにはクマよけの意味もあった。
次に、万が一遭遇した時の対応。急に背中を向けて走り出すと攻撃性が上がる可能性があり危険である。そこで、視線を合わせたまま、ゆっくりと後ずさる。これは和歌山県の対策マニュアルにも載っていることだった。
サルにも基本は近づかず刺激しないのがよいという。住む世界が違うのだ。どうかお互いのために、人的被害が出ないことを願う。
【稜】