不思議だったり不気味だったり、謎めいた雰囲気のあるミステリースポットが、観光資源として注目されている。福島県飯野町は昔からUFOの目撃情報が相次ぎ、関係資料を所蔵するテーマパークと、世界中のUFO目撃情報を収集、分析する研究所を有する。
兵庫県福崎町は「妖怪の町」。同町出身の民俗学者・柳田國男の著書に出てくる河童をモチーフに、妖怪による観光振興を展開。これが奏功し、観光客が10年前の3倍になった。
当地方にミステリースポットといえるものはないが、霊的な特別なエネルギーを感じられるパワースポットならいくつもある。その筆頭は花の窟神社だが、尾鷲で講演したこともある宗教人類学者の植島啓司さんは、自書『日本の聖地ベスト100』で岩屋堂や飛鳥神社など実に熊野の聖地を17か所も選んで紹介している。
聖地は神の降臨した場所で、心が浄化され運気が上がる。その感覚は今の世知辛い時代に貴重だ。聖地巡礼の「熊野17ヶ所巡り」を自治体間の連携事業で行ってはどうか。
(N)