宿泊税を徴収しようとする動きが全国で広がっている。すでに東京都、大阪府などで始まっており、先日、千葉県で「1人1泊150円」を軸に検討する、というニュースがあった。三重県でも4月下旬に一見勝之知事が「観光を主たる産業に位置づけ取り組んで来たがコストもかかる。観光振興のための費用を宿泊税でまかなうこともあるのではないか」と発言している。
三重県は本年度、宿泊税の仕組みや目的、使途など、市町や観光関連事業者などへの情報提供を目的に有識者によるセミナーを継続して実施する計画。
新型コロナウイルス感染症の位置付けが変わった後から「観光公害」という言葉をよく耳にするようになった。ごみ、交通の混雑による住民の生活の利便性の低下、文化の違いによる摩擦など、行政が対応すべきことが起きている。その費用としてという趣旨はうなずける。
実際に徴収、分配するとなると、観光地とそうでない場所の格差が出て来る。払う側だけでなく、広く合意形成を図る必要がある。
(M)