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社説「災害への備えを」

 まもなく7月。今年は梅雨入りが遅かったが、天気図をみると梅雨前線が北上。28日には静岡県で線状降水帯に伴う大雨が降った。また、秋にかけては台風が接近・上陸する時期で、気象情報への意識が高まる時期でもある。

 天気予報の精度向上により「寝耳に水」というような大雨はほぼ無くなっている。予測ができない地震と異なり、気象情報に注意しておけば、事前に防災行動が取れる。
 
 テレビ、ラジオ、インターネット、書籍・雑誌と、防災情報があふれている。どこから、どのように情報を取れるかをあらためて確認しておくのがよい。また、周知方法も変わっている。3年前には「避難勧告」という仕組みが「避難指示」に一本化された。線状降水帯に関する半日前程度の予報について、これまでの「東海地方」といったエリアから今年から「三重県」などの県域を限定して予報を出すようになった。テレビの天気予報が見られない場合でも気象庁のホームページで確認できることは知っておきたい。
 
 短時間の土砂降りの時に注意すべきことの一つに、道路の冠水がある。雨が弱まれば比較的早く水が引く場合も多いが、車が通れなくなったり、漬かって動かなくなったりする。国道や県道では前後に「この先、大雨時冠水注意」などの看板が立てられている。また、三重県のホームページに一覧表が載せられている。特に転居してきた人は良く通る道の状況をチェックしておくべきだろう。
 
 夏の暑さも「災害」になる可能性がある。全国の統計では熱中症(疑い含む)で亡くなる人は、多い年で1500人にも上る。今年から「熱中症特別警戒アラート」の発表が始まったが、通常のアラートでも気を付ける必要がある。暑熱避難施設(クーリングシェルター)という制度もできた。開設するケースは限られているが、外出の時の涼めるポイントや風の通り道などを把握しておくことも大切だ。
 

      6月29日の記事

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