6月から森林環境税の徴収が始まり、話題になっている。平成3年に本宮町(現田辺市)の中山喜弘町長(当時)が提唱した「森林交付税構想」がきっかけで導入されたとされる。林野庁によると、「パリ協定の枠組みの下における我が国の温室効果ガス排出削減目標の達成や災害防止等を図るための森林整備等に必要な地方財源を安定的に確保する」ことが狙い。
これを財源として、市町村による森林整備のために、自治体に森林環境譲与税が分配されている。使い道が決められていて市町村では間伐等の「森林の整備に関する施策」と人材育成・担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発などの「森林の整備の促進に関する施策」に充てることとされている。
令和元年度から先行して分配されているが、森林のない都市部では「使い道がない」と基金が積み上がっているとも言われる。建物などの木質化や木の机・いすの整備など、都市部で木が使われることで産地の森林整備にもつながる。木材の産地の住民として、効果に期待したい。
(M)