京都市で非居住住宅利活用促進税、いわゆる「空き家税」が再来年以降に導入される。神奈川県真鶴町でも譲渡手続きを助ける「空き家対策専門官」の登用を含めて導入を検討している。

　空き家問題は全国的な課題だが、地域によって事情は異なる。京都市は空き家だけでなくセカンドハウスも多く、国際的な観光地として空き家を放置しておくのは良くない。真鶴町は移住希望者が多いものの、売却や賃貸に出される空き家が少なく「広い意味での人口減対策」としているという。

　人口減少が住宅建設を含めた投資の低下を生むとすると、使える空き家は資源として、積極的に活用していく施策が必要となる。

　子育て世代の移住促進も兼ねて、利用実績のある尾鷲市の結婚支援制度に、改修した空き家の数年間廉価での貸し出し、自己負担での整備前提で空き家の無償提供などのメニューは加えられないか。ふるさと納税の返礼品に改修した空き家の年間契約はできないか。空き家の活用には、より踏み込んだ施策を考える余地がある。

（Ｒ）