尾鷲市では25日の学校給食に、有機農業で栽培された甘夏のゼリーまたは冷凍ブルーベリーが出された。甘夏ゼリーが出された矢浜小学校2年生の教室で取材。味わった児童から最初に聞こえた感想が「大人の味」という言葉。それを聞いて「いい勘しているな」と思った。
9月上旬に行われた有機農業産地づくり推進緊急対策事業検討会で試食が行われていた。甘夏の産地だが食べたことのない子どもが多いことも考えられ、試食会では酸っぱさを抑えたものと食べ比べた結果、「大人向けの味」が選ばれた。自然の甘夏の味を子どもたちに知ってもらうという点でよい取り組みとなった。
葉もの野菜では「虫がついている」などと、スーパーなどの流通では避けられかねない有機栽培かつ無農薬・減農薬の野菜などを給食に使うのは自然環境にもよいこと。市は、今後、生産者と生産量を増やしたい考え。給食で使える量を定期的に確保できるかは課題だが、生産者の供給先確保にもつながる。成果に期待したい。
(M)