今夏は各地で花火大会がコロナ禍から4年ぶりに復活した。どの会場もにぎわいを見せ、早くも来年への期待を寄せる声も聞かれた。那智勝浦町では、実行委員会主催の花火大会を4年ぶりに那智湾で実施したが、昨年秋に勝浦湾で実施した短時間の打ち上げ花火が好評だったことから、今年も10月と11月の2回計画。その1回目が7日に行われた。花火と言えば夏の代名詞の一つでもあるが、秋や冬の花火も違ったよさがある。空気が澄んでいるため、夜空に広がる大輪がより鮮やかに映る。今年も大勢の見物客がその美しさを満喫した。
花火大会の予算は企業や事業所などの協賛に頼るところが大きく、コロナ禍や物価高による不況で今年の大会では寄付集めに苦労したという話も聞く。一方、今回の勝浦湾での花火は町主催で、昨年に続き、地域活性化を目的に予算を付けて打ち上げた。この日は勝浦漁港で開かれた民間主催のイベントとも重なり、大勢の人でにぎわい、活性化の目的は十分に果たせていると感じた。来年以降も継続し、那智勝浦町の秋の風物詩として定着することを願う。
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