クラウドファンディングで資金を集めるという話を良く聞くようになった。多くは見返り(リターン)をつけて、出資を呼び掛ける形。関心の高い人から資金を獲得するのが主な形だが、目標に届かなくてもPR・新しいファンの獲得と位置付けて行う場合も多い。
少し前に話題になったのが、国立科学博物館の事例。通常の運営経費の支援を呼び掛ける取り組みで「地球の宝を守れ」を合言葉に1億円を目標に実施したところ、1日で目標金額が集まり、4日で5億円を超える申し出があったという。影響力の大きさを実感した。
短期間で目標を達成したというニュースとともに、国は何をやっているんだ、ということも話題になった。自治体レベルでも同様に、資料の収集・収蔵に資金を割けなくなっている。施設自身も当然やりくりを考えるが、入館料収入の減少に加え、電気代高騰が重くのしかかっている。
十分な資金がないと〝宝〟を集められないし、適切に保管・活用することもできないい。税金でしっかり手当てする姿勢が重要だろう。
(M)