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不連続線「コロナ禍乗り越えて」

 初めて日本代表になりWUGに出場する廣下菜月選手の町長表敬訪問を取材した。これまでの経緯や今後の目標、支えてくれた周りへの感謝を明快に言語化する姿は、立派なアスリートになっていた。
 
 成人式で、同級生を前に日本代表になる宣言をしていたが、廣下選手は「あれで覚悟が決まった。選考会で不安も焦りもあったが、強い気持ちで臨めた。少しだけでも恩返しができたのかな」「メダルをとる。優勝すればパリ五輪も狙える」と力強く語った。来年には教育実習生として尾鷲高校に戻る。
 
 廣下選手は、コロナ禍で高校最後の全国大会やみえ国体の出場が消えた。プールが閉鎖されたので、チューブをつけてゴムプールで練習していた、という話もあった。まさにコロナ禍を乗り越えて夢への切符をつかみ取った。
 
 仕事柄、スポーツや芸術などで頑張る若者の話を聞く機会があるが、「なぜ君はそこまで頑張れるのか」と思うことは多い。ああいうまっすぐでひたむきな若者が生まれ続けているこの地域は明るい。
 
(R)

      7月10日の記事

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