G7三重・伊勢志摩交通大臣会合が始まったが、海外のメディアの取材登録はなく、海外への魅力発信につながらなかったのは残念。ただ、観光局を部に昇格させたことから見ても、国交省出身の一見知事の〝観光立県〟の姿勢は見てとれる。伊勢神宮、伊賀忍者、鈴鹿サーキット、四日市コンビナートの夜景と、観光資源の多様さは三重県の特徴の一つといえる。東紀州が担うべきは海・山・川の自然だが、独自性があるものと言えば、やはり熊野古道伊勢路になってくる。
今年の尾鷲高まちいくの尾鷲市のテーマが熊野古道で、都市圏から距離、駐車場や宿泊施設、キャッシュレス対応、ターゲットを絞り込んだ情報発信や受け入れ体制などへの課題を提示した。問題だらけであるが、一つずつケアしていけば、可能性は出てくる。
来年は世界遺産登録20周年を控えるが、従来のアプローチを続けていれば、伊勢路の活用は停滞したまま。観光立県ならぬ〝観光立市〟のために熊野古道の活用の戦略が必要だ。
(R)