役場職員をかたった還付金詐欺を見破った三十三銀行海山支店に尾鷲署から感謝状が贈られた。発覚のきっかけは、顧客の女性が「10分後に銀行から連絡があると言われたが、20分経っても連絡がない」と銀行に連絡したことで、つまり犯行グループが言った通りの時刻に電話をかけていたら、被害を防げていたかは分からない。
紀北町では、5月に役場職員をかたる還付金詐欺の被害があった。銀行の受付時間終了後の午後4時ごろという共通点があり、5月のケースでは「銀行が混み合っている」というもっともらしい理由で時間を指定していた。通話しながらATMを操作させるため、職員に怪しまれるのを防ぐためだと推測できる。警察庁は「ATMでお金が返ってくることは絶対にない」と呼び掛けている。
特殊詐欺は還付金詐欺やオレオレ詐欺だけでなく、投資や商品購入をからめた金融商品詐欺、「宝くじの当選番号を教える」などと持ちかけるギャンブル詐欺など、手を変え品を変えよく考え付くものだと、ある意味では感心してしまう。詐欺の被害に遭わないためにも、まわりと相談しやすい関係をつくっておくことが重要だ。
(R)