和歌山県吹奏楽コンクールの高校小編成の部で金賞となり、2年連続で関西大会出場を決めた県立新宮高校吹奏楽部。大会を目指して共に頑張ってきた仲間が体調不良で参加できなくなるアクシデントに見舞われたものの、生徒が一致団結し、再び演奏する機会を勝ち取った。
新型コロナ感染防止対策のため、結果発表は会場(和歌山市)で行われず、生徒たちは学校に戻ってから伝え聞くことになった。連絡が入ったのは午後8時前。保護者らも見守る中、顧問が出演順に結果を発表。金賞受賞と、関西大会への出場する2校に選ばれたことを聞くと、涙を流して喜ぶ姿があった。
「結果はどうでもいいと思った。みんなが音楽を楽しんでいる姿に感動し、その場に立ち会えたことが本当にうれしかった」。顧問が涙をこらえながらそのように呼び掛ける場面に感動した。コロナ禍で満足な練習ができず、会場も遠方のためコンディション調整が難しい。さらに仲間の離脱。多くの困難を乗り越えての結果にその場は歓喜に包まれた。一方で、関西大会に向けて、県代表として、自分たちの最高の演奏をしようと早速気を引き締めているのも印象に残った。
【F】