少しずつ、イベントを開催する機運が高まっている。ここ数年はコロナ禍であらゆるイベントが中止、規模縮小、一般の人の立ち入り禁止などとなっていた。今夏も行政の関わる花火大会は中止となったが、自転車の国際レース「ツール・ド・熊野」や熊野那智大社の例大祭、学校の諸活動など、徐々に催しが開かれるようになってきた。
感染対策であらゆる自粛が行われてきたが、思うように外に出られず、人と触れられず、子どもは合唱も許されずでは、そろそろどちらが健全なのかわからない。地域の祭りなどはずっと続いてきたものが一度の中断で途絶えてしまう可能性だってある。これまでの自粛期間はわれわれに「不要不急」の中にこそ豊かさの根本があったということを教えてくれた。
無論、だからと言って安易に全てを解禁すれば良いわけではない。感染対策もずっと続けていくことだろう。しかし感染対策のマスクによって熱中症が増えるというようなこともある。全ての照準をコロナに合わせては他が見えなくなる。いろんなリスクを考えながら、少しずつ地域の催しが増えていってほしいと思う。
早く長めの花火が見たい。
【稜】