5月3日の憲法記念日は、日本国憲法ができて75年目。例年になく平和を考える日になった。コロナ禍で不自由な状況が続くが、いつ攻撃を受けて死んでしまうか分からない、という状況ほど不安定なことはない。水道、電気などのインフラが破壊され、非常に困難な生活を送らざるを得ない状況に追いやられている人も多い。
憲法前文には「諸国民との協和による成果」「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼」という言葉が出てくるが、相手国を攻撃できる軍隊を持った方がいいのか、そのような力を持たないからこそ日本の平和が保たれているのか、効果のある抑止力とは何かなど、ロシアのウクライナへの侵攻をきっかけに議論が百出している。国連安全保障理事会の常任理事国であるロシアが当事者だけに、集団安全保障体制が適切に働かないことも解決を困難にしている。
3日は熊野古道センターで取材した。ゴールデンウイークで帰省や観光に来ている親子連れらのためにイベントが行われており「平和な光景」が広がっていた。ずっと平和を保つために、どうするのがよいのか。次世代やその次の世代のことまでを考えた熟議が必要だ。
(M)