先日、紀宝町内の保育所でプロの人形劇団による人形劇が上演された。本格的な人形劇を鑑賞するのは初めての子がほとんどで、舞台を元気に動き回る人形たちに大喜び。正直なところ1時間は長いかなと思っていたが、2歳児も途中で騒ぐことなく、最後まで楽しんでいた。
子どもはもちろん、大人も夢中になってしまうストーリー。途中でクイズに答えたり一緒に探し物をしたりと随所に工夫も施されており、さすがプロの劇団だなあと感心させられた。
もう1点、プロフェッショナルを感じたことがある。始まる前に取材をさせてもらった時は落ち着いた感じのメンバーだったが、いざ開幕するとまるで別人のように大笑いしたり怒ったり泣いたり。表情も声色も七変化し、役に入り込むとはこういうことなんだと、ほんの少し舞台裏も見ることができた。
都心から離れたところに住んでいると、本物の文化芸術に触れあう機会は極端に少ない。劇場や美術館などに出向くのは大変で、近くにやってくるのを待つのが普通である。新宮市民待望の丹鶴ホールをどんどん活用してもらって、気軽に芸術にふれあう機会をたくさん作ってほしい。
【織】