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不連続線「手洗いと保険制度」

 どんどんと冷え込んでいくこの時季、以前は決まって体調を崩していたものだが、尾鷲に来てから風邪をひかなくなり、蓄膿症も改善した。

 幸いにも病院にかかる機会は少ないものの、いざという時に医療サービスを受けられることは、安心して生活できる社会の条件の一つ。日本の国民皆保険制度はWHOから「世界最高」と評価されたが、年金制度と同様に高齢化社会の影響を受けている。

 国民健康保険をみると、尾鷲市は昨年度、10年ぶりに保険料を値上げしている。担当者は「できる限り市民への負担は避けたいが、特に現役世代の減少の影響が大きい」と苦境を語る。

 紀北町は計画的な納付への相談やコンビニでの納付の導入などが奏功し、昨年度の収納率は速報値で県内2位の97.34%。こちらも「国民健康保険は保険料だけでなく税金でも支えられている。収納率が低下すれば、保険料の値上げにつながりかねない」と危機感を語っている。

 保険制度の維持のための課題として、医療費の削減が挙げられている。体調を崩しやすい季節に、手洗いやうがいをしっかりすることが、自身のためでなく、安心安全な社会の維持にもつながっていく。

(R)

      12月 2日の記事

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