自民党の総裁選と、衆議院の任期満了を控え、政局が混沌としている。政府は一部野党が求める臨時国会召集の要請について、必要がないとして「召集を決定しない」判断をした。
合理的期間が憲法や法律に定められていないものの、地方自治法は地方議会について、平成18年の改正で「請求のあつた日から二十日以内に臨時会を招集しなければならない」としている。また、憲法自体が解散選挙後30日以内の国会召集を義務づけていることを考えれば、これくらいが合理的期間と言えるだろう。
地方は人口減による低迷に加え、コロナ禍で〝地盤沈下〟が激しい。もとから財政力が弱いので、地域商工業を支えるにも資金がない。全国の市区町村に合計1兆円の交付金を配れば、尾鷲市でも紀北町でも再度、前回と同規模の商品券発行事業ができる。予備費からの支出ではなく、組み替えの補正予算が可決されることが望ましい。
1次産業の低迷も長い。改善されなければ、地方が活性化することはない。多くの2次産業、3次産業と違い、地方の環境や暮らしが仕事と密着している。地方の苦境を理解してくれる人が、次の衆議院議員になってほしいものだ。
(M)