新型コロナウイルスワクチンの高齢者対象にした集団接種が25日、新宮市でも始まった。予約段階で多くの申し込みが殺到するなど混乱したが、当日は予想よりもスムーズに進行し、市の担当者らは安どの表情を浮かべていた。心配される副反応も、この日の接種分については、特に異常は見られなかったという。
ワクチン接種はコロナの早期終息への切り札として期待が大きく、いち早く接種を望む住民は多い。ところが、国から各自治体への配分は思うように進まず、定員を設けながら高年齢順という優先順位をつけて対応にあたっている現状。新宮市も「必ず全員打てるので、安心して待ってほしい」と呼び掛けるが、自分の順番はいつなのかとヤキモキする住民が多いのが実情。
先日の市議会臨時会ではワクチン接種の予約方法などについて、市当局に対する厳しい指摘が寄せられた。集団接種の開始日となった25日、会場を訪れたある市議は、受付から接種、経過観察までの一連の流れを確認しながら、接種した市民らに話を聞くなどしていた。今回生まれた課題を次回に向けて改善するためにも、議員が現状を確認し提言していくことは大切だ。
【F】