サイクリング…この言葉にはワクワクする。少年時代に荘司としお先生の『サイクル野郎』を読んでは胸をときめかせた。少年たちの間に自転車旅行ブームを巻き起こしたバイブル的作品。
漫画の影響を受け、母親にねだってサイクリング車を買ってもらい、同級生とともに奈良の法隆寺や大阪の摂津峡に出掛けた。大人になれば「日本一周をしてやるぞ!」と夢をふくらませたが、こちらの方は今に至るまで叶っていない。
自転車の魅力を忘れていたころ、『弱虫ペダル』という作品が発表され、夢中になって読んだ。こちらは自転車競技を描いたもので、今さら目指せるものではないが、自転車への憧れを思い出させてくれた。
千葉県銚子市から和歌山市までの1400キロを結ぶ自転車道構想「太平洋岸自転車道」を見据えて、太地町の3か所に自転車用のベンチが設置されている。自転車をラックに立てかけ、サイクリストがベンチに座れるというもの。
ふつふつと沸き起こる自転車への想い。よし、サイクリングに出掛けるぞと意気込むが、その前に水が溜まるほど悪化した膝の故障をなんとかせねば…。
【茂】