三重県が、南部地域への体験型教育旅行に関し、補助金を出す予算を発表した。「新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、豊かな自然などの価値が見直されている」とのこと。とりあえず、県内の子どもたちに、県の魅力を満喫してもらおうとの企画。
体験型観光が注目を集め始めてから長い時間がたっている。平成12年の東紀州体験フェスタから考えても20年が経過している。個人客や少人数のグループでは定着していると思うが、多人数では難しいようだ。
以前にスポーツ合宿で聞いた話だが、特に小学生では「分宿は好まれない」とのこと。そうなると、大勢が一度に泊まれる施設のある熊野市や和歌山県の那智勝浦町などに利がある。体験についても事業者が「一度に受け入れられる数には上限がある」と話していた。
受け入れられる規模を早々に見極める必要がある。そうでなければ、一般質問で話題になったように「他地域に全部取られる」ことになる。
熊野古道は絶好の目的地になる。後は何を組み合わせるか。自前のプランだけでなく広域プランも含めて魅力のある計画を提示できれば、今年だけでなく今後にも役立つことだろう。
(M)