緊急事態宣言が全国的に解除され、少しずつ日常が戻りつつある実感があるが、さまざまなところで新型コロナウイルス感染症の影響の大きさを感じている。年内のイベントは軒並み中止で、やはり寂しい。
中でも、11月の尾鷲節コンクールの中止が早々に決定したのは驚いた。もう少し工夫する余地はなかったのかとも思うが、早期の決定は出場者をおもんぱかってのことで、万全の態勢で臨めない出場者に加え、大会で感染が拡大するような事態になれば、経済的な損失だけでは済まなくなる。
「尾鷲節は心のふるさと」という言葉を聞いたことがある。こんな時だからこそ、市民のためにも尾鷲節に関連した代替企画を検討できないか。出場者は市内や近隣市町に限れば遠方からの来訪者による感染リスクは抑えられる。会場での集客が問題なら、いっそワンセグでの放送はどうか。正式な大会であればテープ審査だけという訳にもいかないが、非常事態だからこそ、従来とは一線を画したアイデアが試せる機会ではないか。
規範をわきまえた上での積極的な姿勢は来年へのPRにもなる。さまざまな分野で難問は山積みだが、知恵をしぼることが重要だ。
(R)