港に近い紀望通り沿いに菜の花が咲いている。とある女性が土地を買い取って整備して花を植えたのだという。昨年から「春が来たら花が咲きますように」という看板が立っているが、見事に花が咲いた。通り沿いのプランターの花もグリーンクラブが手入れしきれいで、見ていて和む。
暖かい日も増えて過ごしやすくなり、梅は咲いたか、桜はまだかといったあんばいだが、春を迎えたという気がしないのは、新型コロナウイルス感染症の不安からだろうか。
愛知県で感染が拡大しているのが気にかかるが、三重県の感染者は5人、東紀州地域では幸いなことに報告されていない。
厚生労働省によると、一般的に空気感染は起きておらず、換気が悪く、人が密に集まって過ごす空間を避けるように呼び掛けている。文部科学省は「子どもたちの屋外での運動や散歩を妨げるものではない」とする見解を示し、運動不足やストレスを解消することが大切だとしている。
人の世の混乱をよそに、季節は巡る。もちろん不要不急の外出は推奨されないかもしれないが、もう少し暖かくなったら、外を歩いて花を愛でるのもいいのかもしれない。
(R)