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社説「感染症の影響 多方面に」

 新型コロナウイルスの感染者が和歌山県内で初めて確認された。14日時点で、湯浅町の病院に勤務する50代男性医師と、その医師が勤務する病院で診察を受けた湯浅保健所管内に住む70代男性の2人。県は感染症対策本部を設置し、ウイルスを保有しながら症状が出ていない人が街の中にいるとみて各保健所や県庁などで相談を受け付けている。
 
 感染予防について県は、人から人への感染は認められるものの、国内では爆発的な広がりは認められていないとしている。そのうえで、県民に対して、過剰に心配することなく、風邪やインフルエンザが多い時期であることを踏まえて、咳(せき)エチケットや手洗いなど、通常の感染対策を行うことが重要だと周知している。
 
 また、和歌山県警は、新型コロナの感染者が県内で初めて確認された機会に便乗した詐欺手口が発生することを懸念している。予想される手口は、
  • 市役所職員などをかたって義援金を振り込ませるもの
  • 市役所職員などをかたって自宅を訪問し、義援金名目で直接現金を受け取ろうとするもの
  • 新型コロナウイルスに感染した身内などを装い、電話で現金を要求するもの
 −などで、このような電話があれば、現金を振り込んだり手渡したりせず、まずは家族や警察に相談するよう呼び掛けている。
 
 新型コロナへの予防対策はしばらく必要で、拡大を防ぐためには、県民一人一人が過剰に反応しすぎず、正しく予防することが大切だ。
 
 一方で、当地方の観光への影響も出始めている。海外からの団体予約がキャンセルになったり、中国に限らず、欧米諸国からの個人客も減少気味だったりするという。先日開かれた新宮市議会総務建設委員会では、風評被害を受ける可能性もあり、対応にはスピード感をもって取り組むよう当局に求める声が出た。当地方は観光が主産業の一つで、ホテル・旅館や飲食業関係者にとっては、影響が長引けば死活問題となる。
 
 被害を最小限に感染症が収束してくれることを願うばかりだが、今大切なのは情報の共有。行政は確認できた情報について、関係機関に素早く伝達することでその後の動きがとりやすくなる。情報発信に努めてもらいたい。

      2月14日の記事

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