阪神淡路大震災から25年間が経った。先日、神戸市長が「神戸は100%復興した」と語った。逆に言えば、100%復興するのに25年かかったともいえる。
この四半世紀を振り返れば、こと自然災害については想定外のことだらけだったように思う。地震だけを取り上げても、阪神大震災後は避難所運営やトリアージの重要性が明確となった。東日本大震災では津波の恐怖をまざまざと見せつけられ、避難の在り方や海沿いのまちづくりを根本的に考えざるを得なくなった。昔は机の下で頭を守る、運動場の真ん中に避難する、くらいしか記憶にないが、「押さない」「走らない」「喋らない」に、今では「戻らない」が加わった
南海トラフ地震の危険性を抱えるこの地域にとって、大地震や津波は決して他人事ではない。季節ごとに防災への備えを確認してみるのもいいだろう。備蓄を考えても、冬場は防寒対策が必要で、上着や靴下は多めに用意しておいた方がいいし、カイロやアルミシートを重宝する可能性がある。逆に夏は下着の替えが多い方がよく、虫よけスプレーやうちわが役立つかもしれない。万が一を想定し、家族や友人で話し合うことが重要だ。
(R)