「人生100年時代」と言われる。長生きする人が増えて喜ばしいが、健康が伴わないと喜べない。認知症のリスクも高まる。
『70歳からの脳が老けない新聞の読み方』という本がある。著者で脳神経外科医の石川久さんが新聞を活用した脳活法を紹介していた。
加齢による脳細胞の委縮は避けられないが、残された神経細胞を鍛えれば脳の機能をカバーできる。新聞を読むと短期記憶力、集中力、注意力、基礎思考力、意欲の5つの脳の力を全て使い、脳全体が強化されるという。
読み方はいろいろある。人名から、その人の顔や仕草を思い浮かべるだけでも脳が刺激される。興味を引く文章や言葉を探す。音読するのも良い。見出しだけを見て記事の内容を想像する。画数の多い漢字を探し、書き順を考えるのも良いという。
新聞を読まない人は読む人に比べて1.5倍以上、認知症の発症率が高い、とも紹介していた。新聞は思考力を鍛える能動的な活動。情報を一方的にもらう受け身のテレビよりも、脳を活性化するのは間違いないはずだ。
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