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「『何でも屋』じゃない」 新宮市民生・児童委員が苦言

広報紙への表記など 市に改善申し入れ
 
 新宮市の広報紙等で、民生委員・児童委員が各行事に協力、関与しているかのような誤った印象を与える表現が多々あるとして、市民生委員・児童委員協議会は23日、市に改善を申し入れた。同協議会は、委員がさまざまなイベントで協力を強いられ、事実上「何でも屋」化していることが成り手不足の原因だと指摘。上田勝之市長は「過度な負担が生じないようにしたい」と応じた。

 同協議会によると、事前の相談なく「民生委員・児童委員も本事業に協力してくれています」などと市の広報紙に記載されるケースが散見されるという。榎本義清会長は「パンフレットを見て『聞いていない』と驚いた。委員が勝手使いされている。本来は(地域住民の相談に応じると定める)民生委員法に基づく立場であるはずだ。同意なしに進めるのは止めてほしい」と求めた。

 災害時のガイドラインで、民生委員が安否確認を行うとされていることに対しても「本末転倒だ。市職員が回るべきではないかとも思う。ボランティア精神で取り組んでいるが、押し付けられるのは違う」と苦言を呈した。

 市福祉課によると、市内の委員は現時点で定員100人に対し74人にとどまっており、和歌山県内でワーストクラス。基本的に無報酬なこともあり、協議会が候補者に就任を求めても断られることが多いのが現状だ。上田市長は榎本会長らに対し、「勝手に先には物事を進めないようにする」と答えた。

      新宮市

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