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1580人に御神火 暗闇の中、勇壮に 例大祭「お燈祭り」

 新宮市の世界遺産・神倉神社で6日、例大祭「お燈祭り」が斎行(さいこう)され、それぞれの願いを込めた松明(たいまつ)に御神火を受けた1580人の上り子(のぼりこ/あがりこ)が威勢よく麓へ下った。アメダスによると、この日午後7時の同市の気温は11.4度と季節外れの暖かさの中での祭事となった。
 
 お燈祭りは、白装束に荒縄を締めた男衆「上り子」が松明に神火を移し、ごとびき岩がある神倉山の山頂から538段の急峻な石段を下りる勇壮な火祭りで、国の重要無形民俗文化財に指定されている。
 
 上り子らは夕方から、三社参りで阿須賀神社、熊野速玉大社、妙心寺を巡ったあと、山頂境内へ上った。一方、介釈を担う神倉青年団は午後5時ごろ、大松明を持ち神倉憩いの家を出立。神倉神社でお祓(はら)いを受けた後、熊野速玉大社へ向かった。さらにお祓いを受けた後、再び神倉神社へ。神職らは麓で山伏の装いになり上った。
 
 午後7時20分ごろ、山頂社殿内で、上野宮司が火打ち石で切り出した御神火の明かりがともった。それを上り子から集めた「ハナ」(松明の先の薄いヒノキ)に移し、そこから大松明に点火。大松明が持ち上がると、周囲からは雄たけびが上がった。
 
 大松明に移った神火は介釈によって一度、中腹にある「中の地蔵」まで運ばれ、30人ほどの上り子が松明に移して山頂境内へ。火は待ち受ける上り子に次々に広がった。
 
 午後8時ごろ、山頂境内の山門が一度閉じられてから、開門。ぎゅうぎゅうに詰まった上り子たちが一気に飛び出し、列をなして下った。麓では家族や友人らが役目を終えた上り子を迎え、帰路についた。
 
 親子3人で参加した新宮市の中村優さん(41)は「子どもたちが昨年よりも楽しいと思えることが心身ともに成長してくれているなと感じる。また、いろいろな方々の尽力と協力でお燈祭りが成り立っていることをあらためて感じ、本当に感謝。来年もまた子どもたちと参加したい」。長男の壱さん(王子ヶ浜小4年)は「友達とたくさん会えて楽しかった。来年も上りたい」。次男の縁さん(同2年)は「昨年は歩くのがしんどかったけど、今年はいろいろな人が『頼むで』と言ってくれて楽しく歩けた」と笑顔で話した。

      新宮市

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