新宮市立三輪崎小学校創立150周年記念式典が1日、同校体育館であった。在校生の6年生含め関係者約120人が出席し、これまでの歩みを振り返るとともに、未来の三輪崎小学校に思いをはせた。
同校は1874年9月創立。1927年には県下初の鉄筋コンクリート校舎が完成し移転。57年に併設の幼稚園園舎が竣工。74年9月に創立100周年記念式典を行った。86年4月には現在の校舎が完成し、昨年9月に150周年を迎えた。
この日の式典では、はじめに近畿大学附属新宮高校生徒が制作したオープニングムービーを鑑賞し、写真とともにこれまでの歴史を振り返った。
続いて150周年記念事業実行委員会の江川大二郎委員長があいさつ。校舎という大きな威厳のある建物があることよりも大切なのは、無知を憎み知識を愛する教育の場が提供できることだとし、150周年を祝った。
来賓祝辞では、田岡実千年市長が「激動の時代の中にあっても地域の子どもたち、住民にとってはかけがえのない場所」、濱口太史県議会議員が児童に対し「この場所を一つの思い出、一つの励みとして覚えておいてほしい」などとそれぞれ語った。
その後、同校に長年の間貢献してきた地域住民3人に感謝状を贈呈した。
児童代表の言葉は6年生の上田蒼大さん。小学校生活を元気に過ごすことができたのは先生方、地域の皆さん、家族のおかげだが、小学校そのものがなければ楽しい思い出を作ることはできないと語り、「150年という長い長い歴史をつなげてくれたこれまでの多くの先輩方に感謝したい」とし、「三輪崎小学校が素晴らしい学校として発展していくことを願います」と締めくくった。
その後、記念講話「三輪崎小の歴史~150年を振り返る~」では、熊野学研究委員会委員の中瀬古友夫さんと地域で活動する落語家・熊野家三九郎さんの2人が、三輪崎の古写真を示しながら、地域のこれまでの歩みを振り返った。
最後に各界で活躍している卒業生らからのビデオレターを鑑賞して、校歌斉唱した。
なお、この日は午後から体育館を一般開放し、「おもいでのアルバム・写真展示」として、歴代の卒業アルバムや古い写真などで同校の歩みを振り返った。また、在校生による150周年の共同制作の木版画もこの日、お披露目となった。