来年に検討委設置
尾鷲市総合教育会議が28日開かれ、新たに「市立学校適正規模・適正配置計画(理念・基準)」と「配置計画(具体策)」を策定することを決めた。理念・基準は、検討委員会を立ち上げて協議する。児童生徒や保護者、未就学児の保護者らへのアンケートも計画している。
少子化が進む中、今後10年で小学生および中学生の数がそれぞれ約46%減少すると推計される。一方で、適正規模・配置に関しては、2017年度末で前回の計画が期限切れになっていることから、将来を見越した計画を策定する。
現在、小規模校では生徒数が10人前後で推移することが常態化している。一人一人に目が行き届きやすく、きめ細かな指導や学年を超えた温かい人間関係が構築できるメリットがある一方、同学年の仲間と切磋琢磨する機会や、多様な意見・考え方に触れる学びが限定的になるほか、人間関係の固定化や社会性の育成における課題が生じている。また、教職員配置の制約により、複数教員での専門的な指導体制や部活動・学校行事の充実にも限界が生じている。
加藤千速市長は冒頭のあいさつで「将来にわたって子どもたちに質の高い教育環境を保証するために、どうあるべきかは市の行政全体にとって非常に大きなテーマ」と語り、「市の執行機関と教育委員会とで意思統一を図りたい」と呼び掛けた。
出口隆久教育長は、前回計画の期間が終了した後も、学校の規模は同計画で定めた基準をおおむね満たしていたものの、急速に少子高齢化が進み、複式学級や子どもが一人だけの学年、あるいは欠学年が増えてきた、と状況を説明した。
協議では、教育委員から長期のスパンで子どもたちの教育環境を確保することが必要といった意見や、複式学級でも各学年に数人ずつ子どもがいれば多人数の子どもがいる学校と同じ教育を受けられるとの意見、子どもが将来、生きる力を身に付けるためベターを追求する必要がある、意見が述べられた。
また、計画策定にあたり、関係者や地域住民の気持ちをくみとる過程を大切にしてほしい、との呼び掛けもあった。加藤市長は「(子どもの)人数が少なくなったからと機械的に、(統合する)ということではない」と述べた。
12月議会に、検討委員会の設置・運営など関連費用を盛り込んだ補正予算を提出する。来年1月に元教員や学校関係者、地域代表(区長会等)を構成員とする適正規模適正配置検討委員会(仮)に諮問し、5月にかけて協議を進めて理念や基準を定める。途中、アンケートを行う。
答申を受けた内容を6月議会で報告し、理念・基準を元に11月にかけて具体的な内容を盛り込んだ配置計画を策定する。
配置計画に基づく統合を進める場合にも、再度保護者などの意見を聞くことにしている。
