尾鷲市の地域おこし協力隊員による活動報告会が20日、市立中央公民館で行われた。19人が移住定住、農業、水産業、地域振興など8分野で活動しており、それぞれ取り組みの成果や今後の展望などを報告。約100人が耳を傾けた。
移住定住の促進については、山田由依さん、戸田昌良さん、永原一葉さん、櫻井宏美さんが発表。空き家バンクに関して現在512軒の登録があり、年間50軒から60軒ずつ増えており「県内でもトップクラスの登録件数」と説明があった。
戸田さんは、オンライン居酒屋の取り組みを紹介し「東紀州の魅力を語るというテーマで実施した。延べ160人が参加してくれた。広域にアピールできたが、リアルに(会って)することができなかったのは残念」と振り返った。櫻井さんは「移住希望者に尾鷲に来てもらうだけでなく、東京や大阪でもPRした」などと話した。
ローカルコープ担当の李家泓さん、妙加谷修久さん、梅津太郎さんが発表。ゼロカーボンシティやネイチャーポジティブの取り組みの大切さを紹介した上で「政策実現の主体として取り組み、持続可能な尾鷲を目指す」と狙いを説明した。
今後、新たな学びの場として子どもたちの受け入れを目指す。担当の李さんは「教室で教えるより、直接、海や山で体感して学ぶことを大切にしたい。(体験を通じた学びは)これからの社会でもっと大事にされるべき価値やスキルだと思う」と話した。
具体的な計画を立てている途中で、「今後、皆さんに示せる情報を増やしていけると思う」と締めくくった。
このほか、ふるさと納税をきっかけとした関係人口づくりや、有機農業、大曽根、向井、三木浦、三木里での地域振興や地場産品開発、継承などについて報告した。