少年の主張紀北地区大会が7日、尾鷲市向井の県立熊野古道センターで開かれ、尾鷲市と紀北町の各中学校の生徒が作文を発表するなどして、日ごろ感じていることなどを地域の大人に伝えた。
中学生が日ごろ考えたり感じたりしていることを聞くことにより、子どもへの理解を深め、今後の活動に生かそうと、紀北地区青少年育成市町民会議連絡協議会と、公益財団法人三重こどもわかもの育成財団が毎年行っている。加藤千速尾鷲市長、尾上壽一紀北町長や、両市町の青少年健全育成団体の関係者ら約80人が、中学生の声に耳を傾けた。
開会行事で同協議会の堀内達也会長は、「明日を担う子どもたちが健全に成長していくために、今何をしていくか、また、関係の近い学校、地域、行政との連絡を密にしていくことが大切。中学生の作文を聞くことで、子どもが日ごろ感じていることや考えていることを理解し、子どもたちとの関わり方を勉強し、理解しながら活動していきたい」とあいさつした。
また、加藤市長は、さまざまな分野で多様性の受容が進んでいることにふれ、多様性があるから起こる問題の解決について、「少数の意見にしっかり耳を傾け、差別のない社会を目指す時代。これから尾鷲の未来、紀北町の未来を担う皆さんが、社会問題に関心を持ち、自分の思い、考えを、未来の自分を形成することは、これからの社会を形成する、周りの人を動かす力になる。堂々と主張を発表していただきたい」と激励した。
この後、喜多暦さん(三船3)が「郷土料理に込めた思い」、久保幸太郎さん(赤羽2)が「ハラスメント社会」、下地ももさん(輪内3)が「昔から受け継がれてきたもの」、世古紗弓さん(尾鷲3)が「英語の力」、濵中理玖さん(紀北3)が「今、必要なこと」、尾上彩楽さん(潮南3)が「長所と短所」を題にした作文を堂々と発表し、伝統文化を引き継ぐことへの決意や、福祉への考え、英語を学ぶことが国際的な問題や世界中の人と関わる手立てになることなどを伝えた。
尾鷲中2年有志がダンスを、輪内中エイサー隊がエイサーを披露した。