紀北町の特別職報酬等審議会の第5回会合が23日、町役場で開かれた。町三役と議員の報酬を引き上げることを適当とする答申案をまとめた。「町民に議員活動が見える取り組みを早急に講じることを期待する」などとした付帯意見を含め、近日中に尾上壽一町長に答申する予定。
町長や副町長、教育長、町議会議員といった特別職の給料に関する条例案の議会提出前に、町長が任命した委員8人が4月から審議を行ってきた。
第4回会合で、月額で町長78万円(現行から6万円増)、副町長61万円(同4万円増)、教育長57万円(同3万円増)、議員報酬は月額4万7000円増額して議長34万1000円、副議長26万7000円、議員25万円とする方針を固めていた。
答申では、町議会から出されていた議員報酬を月額30万円に引き上げる参考意見について「全国町村議会議長会が決議する町長給料月額の47%程度の水準は、紀北町にあてはめるにはその算定根拠が乏しい」「現時点では、議会報告会や住民懇談会が開催されていないという事実を鑑み、急激な引き上げは町民の理解を得られにくい」と指摘しつつ、物価上昇や職員給与の改定状況などの総合的判断から「25%程度の上昇が適当ではないかといった意見が多数を占めた」と判断の理由を挙げている。
付帯意見として
- 議員のなり手不足解消に向けた取り組み
- 期末手当について
- 特別職報酬等審議会の開催時期
ーの3点をまとめた。
議員のなり手不足について、低額な議員報酬が要因の一つであるとしつつ、「報酬額を引き上げる以上は、相応の活動量をもって町民に対する説明責任を果たし、理解を得ることが不可欠。現状は町議会において、町民への十分な説明や情報発信が行われているとは言い難い状況にある」と断じている。町民に開かれた議会を目指すためには、公聴会や参考人制度の活用、さらには議会報告会や住民懇談会、意見交換会などの開催を盛り込んだ議会基本条例の制定を目指す、と具体的な提言が含まれている。
三役の期末手当は一般職員の同水準の4.65か月分になるように0.7か月分引き上げ、議員の支給割合は合併時の「職員より1か月分少ない」3.65か月分になるよう0.45か月分を適当とし、役職加算も15%とする助言を加えた。
また、前回の改定から約20年ぶりとなったことから、「しかるべき時期に議論を行うことが適当。今後は社会情勢の急激な変化や法令などの整備が認められるときには、速やかに審議会を開催し、適正な報酬額の審議を行うよう求める」としている。
同審議会の中野直文会長は「町民の関心も非常に高い中、委員からは率直な、中には厳しい意見もあった。住民に開かれた議会改革の姿が一向に見えないことを痛感している。町議会議員の行動の変容を促す付帯意見をつけている」と話している。
