紀宝町立図書館は30日(日)、造形作家・もんきり研究家の下中菜穗さんを講師に迎え、午前(10時~正午)にワークショップ「『もんきり』で春の吊るし飾りを作ろう!」、午後(2時~3時30分)にエンサイクロペディア・シネマトグラフィカ(=ECフィルム)上映会「『木』と『草』が支える暮らし」を開催する。
いずれも申し込みが必要で、先着順。申し込み・問い合わせは同館(電話0735-32-4646、FAX0735-32-0251)。
■「もんきり」で吊るし飾り
もんきりとは、江戸時代に始まった切り紙遊び。紙を折りたたんで型紙の通りに切って開くと、さまざまな形になっているというもの。同館は「美しくて楽しい『もんきり』を通して、日本の伝統的な『かたち』に親しみ、豊かな自然と文化を感じてみませんか」と伝えている。
講師の下中さんは、江戸時代の切り紙「紋切りあそび」を通して「かたち」に込められた祖先の暮らしや文化、自然観などを紹介。国内外で切り紙の文化を学び、文様を暮らしの中で使い楽しむ生活文化を現代によみがえらせるべく活動している。著書に「こども文様ずかん」(平凡社)など多数。
申し込み先着30人まで。対象は小学生から大人までで、小学3年生以下は保護者同伴が必要。材料費500円。持ち物ははさみ、カッターなど。
■ECフィルム上映会
エンサイクロペディア・シネマトグラフィカ(=ECフィルム)とは、1952年、ドイツ・国立科学映画研究所で始まった映像の百科事典計画。民族学、生物学、技術科学の3つのジャンルからなり、数多くの研究者・カメラマンが世界各地に赴き、現在は失われた暮らしの技法や儀礼などの貴重な記録を含む3000タイトル強の映像アーカイブを制作した。現在は約500タイトルがデジタル化され、日本国内向けに貸し出されている。
ECフィルムの活用チームとして、アーカイブ映像の実験的な上映会やワークショップを開催している下中さん。一緒に80年近く前の記録映像を見ながら、木や草を巧みに使ってきた暮らしを振り返り、自然素材に対する知恵や工夫、いきいきとした身体の動きや美しさなど、未来に向けてのヒントを得て語り合う。
申し込み先着順約30人まで。対象は小学生以上。