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旧西村家住宅を無料開放 19・20日 「近代化遺産の日」で

 近代化遺産の所在する地方自治体を中心とした「全国近代化遺産活用連絡協議会」は、工部省成立日の10月20日を「近代化遺産の日」と定め、毎年10月1日から11月30日にかけて、近代化遺産の存在や価値を周知することを目的に、全国各地の重要文化財や登録有形文化財等で一般公開事業を実施する。新宮市では、重要文化財西村家住宅(西村伊作記念館)を19日(土)と20日(日)の2日間、無料開放する。時間は両日午前9時~午後5時。

 一般公開事業は平成17年度から始まり、今年で20年目の開催。市教育委員会文化振興課は、地元の文化財に触れる機会としての利用を呼び掛けている。
 
 旧西村家住宅は、それまでの接客の場を重視する伝統的な住宅とは異なり、今日では一般的となった家族団らんのための居間が中心の家族本位の思潮に基づいて計画された住宅の先駆例。全体は特徴的な外観の洋風住宅だが、構造は木造の在来工法で、1階に居間と食堂、台所、2階に寝室と浴室を配するなど、間取りはアメリカの近代住宅に習っている。
 
 この住宅の中心の居間と食堂は、南庭に面して明るく、ガラスの折りたたみ式扉を開けると一体となり、家族が快適に過ごせる。内装は装飾を控え、砂壁または漆喰壁の平滑な壁と天井、木製の開口部、床、腰板で構成されている。
 
 外観は、壁を玉砂利入りの漆喰壁で白く仕上げ、妻面や軒先の幕板、窓枠など木部のベンガラ色と対比的。目を引くのは、軒先の「ガンギ」と呼ぶ雨よけの幕板で、熊野地方の民家に見られる伝統的な意匠。伊作は「民家に学ぶ」ということを持論としており、これはその一例となっている。
 
 また、快適な住まいは十分な設備からという伊作の考えの通り、屋根裏の貯水槽からボイラーを通して各階に給湯する設備や水洗トイレ・浄化槽が独自の工夫で作られている。
 
 問い合わせは、新宮市教育委員会文化振興課(電話0735-23-3368)。
 

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